薬剤師の日々研鑽

薬剤師が基礎的な内容と薬の関連について書いています。内容に関しては最新の情報を参照ください。

肝代謝型と腎排泄型薬剤の判断

薬剤師として知っておくべき、投与される薬剤が肝代謝型なのか腎排泄型なのかの判断。


【目次】

分配係数(脂溶性か水溶性か)

参考程度ですが、薬剤が脂溶性なのか、水溶性なのかでもおおよその判断ができます。
脂溶性が高いと血管壁を容易に通過して細胞内へ入っていきやすい薬剤。脂溶性ビタミンと同じで蓄積しやすいということ。
そこで体はそれを排泄するために肝臓で、ヒドロキシ基などの官能基を導入したり、グルタチオンや硫酸などで抱合して、極性を上げることで体外に排泄しやすくする。



n-オクタノール/水分配係数を参照する。(インタビューフォームに記載。)
シンプルに油/水のどちらに溶けやすいか、性質を表す。
・1より大きいなら脂溶性
・1より小さいなら水溶性

対数logをとった、logPで記載されている場合もある。
その場合には、log関数のグラフを思い出しながら、
分配係数Pが1より大きいならlogPは正の値
分配係数Pが1より小さいならlogPは負の値

ちなみに、核内受容体と結合してCYPなどの薬物代謝酵素を誘導する薬剤は脂溶性傾向にある。

f:id:yashiki5296:20170615212149p:plain

テグレトール インタビューフォームより引用

※脂溶性であることと、肝代謝型であることはある程度相関しますが、完全に一致はしないので、参考程度に。

尿中未変化体排泄率(排泄での腎臓の寄与の割合)

体循環に入った薬のうち、代謝されずに未変化体のまま尿中に排泄される割合。

・0.7以上なら腎排泄型
・0.3以下なら肝代謝
中間のものは肝・腎両方が関与

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クラビット錠 添付文書より引用

バイオアベイラビリティを考慮する!

fu=未変化体排泄量/(バイオアベイラビリティ×投与量)

練習のために、上のクラビット錠の添付文書を見ると、
「5.の点滴静注との比較」から、バイオアベイラビリティ=経口AUC/静注AUC=50.86/51.96=0.98とわかる。
「4.排泄」から、尿中未変化体排泄率=500mg×0.8376/500mg×0.98=0.85
0.7以上より、腎排泄型と判断できる。

裏付けとして、「6.腎機能障害患者での体内動態」で、クレアチニンリアランスが20未満では半減期が延び、AUCが増大し、尿中未変化体排泄率が低下している。


活性代謝物を考慮

また、代謝物に活性がある場合、未変化体だけでなくその活性代謝物の尿中未変化体排泄率を考慮する必要があります。
yakuzaishikensan.hatenablog.com




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